偽装結婚いたします!~旦那様はイジワル御曹司~

「オッケー。不備なし」

「………」

「六曜を見て、日の良いときにこれは一緒に出しに行こう」

「六曜? 柳原さんて、そんなの気にする人だったんですね」


六曜って、あれでしょ?
大安とか仏滅とか、そういうやつ。

今ではカレンダーの記載からも外れようとしているという……


「俺じゃない。俺の母親がそういうの気にするタチでね」


おや、またお母様ですか。
あえて口には出して言いませんけど、けっこうなマザコンなんじゃないですか?

何でもお母様の言いなりというか。
お伺いを立ててる感じがしますけどねー。35にもなる大のオトナが。


「お母様、気難しい方だったりします?」


苦笑い気味に目の前の不躾な男に尋ねてみる。

他人事じゃないんだよ、美衣子。
今週の日曜には、今話に上がっている彼のお母様に会う予定になっているのだから。

なーーんにも気負わずに行って、取って食われたらどうするんだ。



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