夢の終わりで、君に会いたい。
だけど、何かの拍子でコップから水が溢れるように一気に感情がこみあげてくる。
なつかしさと、それより強い悲しみ。
それらが痛みになって、息が吸えなくなる。だから、考えてはいけない。
だって、夢の中では毎日会えるから。
「ね、聞いてる?」
フラッシュバックしている映像の中、急に忍のアップが割りこんできて思わずのけぞった。
驚いた……。
「何?」
「ほら、聞いてないんだから」
「……聞いてたよ」
ふてくされた顔をすると、クスクスと片手を口に当てて忍は笑った。
そういうところ、すごく育ちがいいんだなぁっていつも思う。
育てかた、というよりも取り巻く環境が彼女をそうしたんだと思う。
って、ひがんでしまう自分が私はきらいだ。
いつか自分の嫌な部分が忍に伝わってしまうのが怖い。
「親方が毎回夢に出てくる、ってのが不思議だよねぇ」
「そう?」
首をかしげる私に、
「絶対そうだよ」
と、断言してから忍は続ける。
「普通、同じ人や物が夢に出るなんてことってなくない? あたしはほとんど夢を見ないけれど、たまに見る時は毎回シチュエーションが違うもん」
なつかしさと、それより強い悲しみ。
それらが痛みになって、息が吸えなくなる。だから、考えてはいけない。
だって、夢の中では毎日会えるから。
「ね、聞いてる?」
フラッシュバックしている映像の中、急に忍のアップが割りこんできて思わずのけぞった。
驚いた……。
「何?」
「ほら、聞いてないんだから」
「……聞いてたよ」
ふてくされた顔をすると、クスクスと片手を口に当てて忍は笑った。
そういうところ、すごく育ちがいいんだなぁっていつも思う。
育てかた、というよりも取り巻く環境が彼女をそうしたんだと思う。
って、ひがんでしまう自分が私はきらいだ。
いつか自分の嫌な部分が忍に伝わってしまうのが怖い。
「親方が毎回夢に出てくる、ってのが不思議だよねぇ」
「そう?」
首をかしげる私に、
「絶対そうだよ」
と、断言してから忍は続ける。
「普通、同じ人や物が夢に出るなんてことってなくない? あたしはほとんど夢を見ないけれど、たまに見る時は毎回シチュエーションが違うもん」