夢の終わりで、君に会いたい。
痛む腰をさすりながら家にたどりつく頃には、すっかり夜になっていた。
「ただいま」
リビングに行くと、食堂のテーブルにはお母さんとお姉ちゃんが待ち構えていた。
「お帰りなさい」
珍しくニコニコのお母さん。
「遅いよ。どんだけ待たせるのよ」
苦笑しているのはお姉ちゃんの美香子。ふたりがなぜか奇妙な笑顔を向けてくる。
「……どうしたの?」
最近は見ることも少ないふたりの笑顔にとまどいながら食卓の上に並べられた料理を見て納得。
オムライス、ナポリタン、赤いウインナー。
私が好きな『赤色三銃士』が並んでいる。
そして、まん中にはイチゴがたくさん乗ったケーキ。
これで、『赤色四銃士』になったわけだ。誕生日会をしてくれるんだ……。
期待していなかったからこの展開がなんだかはずかしい。
うれしいけれど逃げたくなるような……。
「ほら、早く手を洗って座りなさい。美香子、お茶淹れて」
お母さんが楽しくって仕方ないようにせかしてくるので、言われたとおり台所で手を洗ってから座る。
お母さん、笑っている……。
今朝とは違う明るい顔がうれしかった。
誕生日会なんかより、それが一番うれしいんだよ。
「ただいま」
リビングに行くと、食堂のテーブルにはお母さんとお姉ちゃんが待ち構えていた。
「お帰りなさい」
珍しくニコニコのお母さん。
「遅いよ。どんだけ待たせるのよ」
苦笑しているのはお姉ちゃんの美香子。ふたりがなぜか奇妙な笑顔を向けてくる。
「……どうしたの?」
最近は見ることも少ないふたりの笑顔にとまどいながら食卓の上に並べられた料理を見て納得。
オムライス、ナポリタン、赤いウインナー。
私が好きな『赤色三銃士』が並んでいる。
そして、まん中にはイチゴがたくさん乗ったケーキ。
これで、『赤色四銃士』になったわけだ。誕生日会をしてくれるんだ……。
期待していなかったからこの展開がなんだかはずかしい。
うれしいけれど逃げたくなるような……。
「ほら、早く手を洗って座りなさい。美香子、お茶淹れて」
お母さんが楽しくって仕方ないようにせかしてくるので、言われたとおり台所で手を洗ってから座る。
お母さん、笑っている……。
今朝とは違う明るい顔がうれしかった。
誕生日会なんかより、それが一番うれしいんだよ。