夢の終わりで、君に会いたい。
見ると、忍のきれいな字で答えが書いてある。
そこまでしてもらえるなんて、私は幸せ者だ。
それにしても、結構細かく書きこんであるけれど、そんな時間あったっけ?
あ、これ夢だ……。
「ありが……」
口にしながらふと校門の向こうに目をやって、言葉を失った。
校門を出ようとした忍の前に、道路の向こうから地響きを伴いながら大型のトラックが急に姿を現したのだ。
「あぶないよ」
そう声をかけた時、忍はプリントを私のほうへ差し出すところだった。
そのうしろを今まさにトラックがスピードを出して通りすぎるかと思ったら、
――バシャン!
大きなタイヤが道路の水たまりを跳ね飛ばし、バケツの水をかぶせられたかのようにかたまりとなって私たちに降りそそいだ。
道路側にいた忍が、あっという間に泥水を頭からかぶってしまった。
「ちょ、大丈夫?」
忍の髪からしずくがボタボタ落ちている。
制服が、白色だとは信じられないくらい茶色に濡れている。時間が止まった忍は動かない。
私の制服も半身が濡れ、泥が足に飛んでいた。
そして、忍の手にあったプリントが……、茶色く汚れている。
そこまでしてもらえるなんて、私は幸せ者だ。
それにしても、結構細かく書きこんであるけれど、そんな時間あったっけ?
あ、これ夢だ……。
「ありが……」
口にしながらふと校門の向こうに目をやって、言葉を失った。
校門を出ようとした忍の前に、道路の向こうから地響きを伴いながら大型のトラックが急に姿を現したのだ。
「あぶないよ」
そう声をかけた時、忍はプリントを私のほうへ差し出すところだった。
そのうしろを今まさにトラックがスピードを出して通りすぎるかと思ったら、
――バシャン!
大きなタイヤが道路の水たまりを跳ね飛ばし、バケツの水をかぶせられたかのようにかたまりとなって私たちに降りそそいだ。
道路側にいた忍が、あっという間に泥水を頭からかぶってしまった。
「ちょ、大丈夫?」
忍の髪からしずくがボタボタ落ちている。
制服が、白色だとは信じられないくらい茶色に濡れている。時間が止まった忍は動かない。
私の制服も半身が濡れ、泥が足に飛んでいた。
そして、忍の手にあったプリントが……、茶色く汚れている。