大空へ向かって
「何で??」
「メッシュの栄助を残したいの!!!!」
「絶対いや!」
「何でぇ!?」
まだ栄助と写真すら撮ったこと無い。
思い出の写真なんて、一枚も無い。
「俺、不細工だし。写真写り悪いし。」
「えぇぇぇ!?栄助は学年1カッコいいんだよ!」
「あり得ないし。恥ずかしいじゃん」
カッコいい人ほど、自分に自身が無いって本当だ。
「一回だけぇ!」
「1人で撮れよ。」
麗美は 頬を膨らまして、栄助の膝をポカポカ叩いた。
「バカぁ!栄助、記念撮影の時も逃げるし!写真撮りたいの!」
「いつかな!」
いつも わがまま言ったら いつかばっかり。
「いつかっていつ??」
「いつか!!!!」
いつか…。
栄助の口癖。
“いつか会おうな。”
言ってくれた言葉。
本当に、いつ会えるかな??