大空へ向かって
最後の背中
春休みは 終わり、麗美達は
中学生3度目の春を迎えた。
今年は、受験を控えてるし...
麗美の頭だったら行ける所なんて...
少し焦った気持ちもある3度目の春。
毎年恒例...掲示板にクラス替えの紙が貼られる。
「瑠理〜!!麗美何組??」
背の低い麗美は 背の高い瑠理を頼りにしないと
全く見えない...
しかも身長止まったし。
「麗美〜!!あたしと同じクラス♪♪」
瑠理が麗美に抱き付いた。
「マジでぇ!?」
「マジ!!アメリは違うクラスだぁぁ...」
「えっ!?栄助は??」
「五組!!あたしらと関わり全く無いし...」
麗美は 1組。
見事に 3年間別のクラスとかぁぁぁ!!
瑠理と一緒には なれたけど...
アメリと栄助と離れたし...友達ほとんど
別クラ...
受験の事とか無駄に長い担任の話が終わり
栄助と待ち合わせしていた校庭に向かった。
「マジ最悪!!」
麗美が口を尖らせて愚痴を溢す。
「見事に3年とも離れたな!!」
「先生達の意地悪!?」
「偶然だろ!!ほらっ!!手!!」
栄助が左手を麗美に出した。
「えっ!?」
「鈍感」
そう言って麗美の右手を手に取った。
指と指を絡ませて、久しぶりに手を繋いだ。
その後ついた指輪の型が嬉しく感じた。
同じ指輪をつけてる...
たったこれだけの事で幸せを感じていた。