大空へ向かって
小坂君は すぐに引き離して、
「栄助には内緒な!!」
「何で??」
「俺がしばかれる!!」
「言い付けてやるから!!ざまぁみろ!!」
「はぁ??言い付けたら、付き合ってもらうからな」
「それは困る!!」
「なめんなよ。あっ!!俺の事名字で呼ぶの辞めてくんない??」
「嫌だ!辞めないし」
「クソちび!!ちびのくせに生意気だなぁ!!」
「弘人に言われたくないからぁ!!」
“弘人”そう呼んで少し恥ずかしかった。
「弘人って呼んだだろ!!ありがとう☆」
「幻聴じゃ無い??まぁ...呼んであげても良いけど」
それから、二人で会話を交わす事は無かった。
―次の日
「おはよ!!」
「っはよ!」
麗美は いつものように自転車の後ろに乗った。
ドタッ
栄助が自転車に乗ろうとした時、
ふらついて自転車が倒れた。
麗美は その衝撃で 前に自転車と一緒に倒れた。
「麗美!!」
栄助は すぐに自転車を上げて麗美の 元に
駆けつけた。
「本当にゴメン!!大丈夫...??」
「大丈夫だってぇ♪栄助の方が大丈夫??」
栄助は 最近歩く度にふらついたり
物を落としたりする事が多くなった。
栄助...変だよ??
疲れてるのかな??
その時は、ただ 疲れているだけ
そう思い込んでいた。