大空へ向かって
涙が出てきた…
麗美には、分かっていた…
麗美を傷付けた人との子供だって…
たとえ、君との子供じゃ無くても…愛せるのかな?
麗美は、そっと自分のお腹に手を当てた。
麗美はもう…母親なんだ。
まだ事実が分からない。
「保護者の方にお伝えしますね…」
医者が、口を開いた。
お母さんに…言うの?
お母さん…何て思うかな?
沢山…沢山迷惑かけてごめんね。
お母さんに、親孝行した事なんて無いよね。
いつも…いつも困らせてばっかり。
こんな娘で恥ずかしいよね?
お母さんは、麗美がお腹に居るって知ったとき…どう思ったのかな?