大空へ向かって
「麗美…?今は、悲しいと思う。…でもね、産まれてきた赤ちゃんは、幸せになれると思う…?」
こんな親で…幸せに出来るなんて無理だよね?
母親失格だよ。
麗美は、ゆっくり横に首を振った。
「…赤ちゃんは、今の麗美より辛い思いをすると思う。だから…賛成出来ない…」
「でもね…本当は、お父さんも…お母さんも、赤ちゃんを…産んでほしい。…でも、麗美は、まだ14歳か…15歳なのよ?だから…だからね?」
お母さんが泣いてるのを見るのが、とてもとても辛い。
麗美が…泣かした。
麗美が居るから…皆が辛いんだ。
「お母さん…大丈夫だよ。麗美…赤ちゃん産まないから。」