大空へ向かって
弘人には…本当の事言っても良いよね?
「…麗美ね……妊娠…して…るの」
泣きながら必死に言った。
「…えっ!?」
「信じないと思うけど…本当だよ。」
「…栄助には言った?」
麗美は首を横に降った。
「言えないよ…。栄っ…」
麗美が全部言い終わる前に弘人に抱き締められた。
久しぶりに感じた…人の温かさ。
どこか懐かしくて…でも全然違う。
麗美が欲しいのは、この温かさじゃない。
「麗美が…辛い時…悲しい時一緒に居て欲しいのは栄助だと思う。
でも、俺が傍に居てやるから…。俺を頼れよ?」
「…もちろん友達としてな…!」
最後の言葉が…すごく切なかった。
"友達として"
弘人…ありがとう。