大空へ向かって
―帰り道
「シュート率、めっちゃ上がったじゃん!!!!」
「マジで!?」
自転車に乗ってるから、栄助の顔は見えないけど、多分、照れてるな…。
栄助はほめられたら、直ぐに照れる。
そこが、可愛いんだけど…。
麗美の家の近くに来た。
自転車だと、早すぎて…。もっと一緒に居たい…。
「栄助…。もうちょっと、ゆっくりこいで??」
栄助がクラブで疲れてるのは わかってるけど…。
一緒に居たいよ…。
後ろから栄助に ギューッと抱き着く。
キキーッ。
栄助が自転車を止めた。
そこは、小さな公園だった。
「栄助…??」
「帰りたくねぇんだよ…。」
栄助も同じこと考えてたのかな??
それとも、栄助が麗美に気を使ってくれたのかな??
二人は、ベンチに座った。