大空へ向かって
―放課後
「栄助〜!!!!」
「ん??」
「さっき、本で読んだけど、二人で相合い傘を書くと、ずっと一緒に居られるんだってぇ♪」
「ん??どこに書くつもり??」
「考えてない…。」
そんな事、考えてなかった…。
「この前の公園のベンチとかは??」
麗美の表情が 明るくなる。
この前行った公園に着き、マーカーを取り出す栄助。
「二人の名前は、平仮名で書くんだよ!!!!」
「俺、麗美の漢字書けねぇし!!!!」
二人の、相合い傘。
栄助…??
あの相合い傘、消えちゃったんだよ…。
あの公園、無くなったんだって…。
二人の、思いでの場所なのにね…。