大空へ向かって
時計を見ると、11時50分。
0時にプレゼントを渡したいから、あと10分♪♪
「来年は飾りも付けて、もっとクリスマスらしくしような!!!!!」
"来年"
来年も再来年もその次も……。
ずぅっと一緒に居られるんだよね…。
そう思うと自然と笑顔になる。
「うん!可愛くしたいよね♪♪♪」
時間はもう、0時を過ぎていた。
麗美は鞄をゴソゴソと探る。
「栄助!プレゼントだよ♪♪」
麗美は可愛くラッピングされた袋を栄助に差し出す。
「えっ!?誕生日にも貰ったのに、また貰って良いの!?」
「だって、誕生日とクリスマスは別物だよ??受け取って?」
「うん。サンキュー!」
栄助の笑顔。
麗美は、その笑顔を見るだけで幸せになれたんだよ??
麗美はその笑顔までも失ってしまったんだよ??
栄助は 丁寧にラッピングを外す。
栄助がまず手にしたのは、黒いマフラー。
栄助はマフラーを見て、フフッと笑った。
あっ!
下手くそだから笑ったね!?