大空へ向かって
「麗美が編んだ?」
「うん!!!!!そうだよ。」
「下手くそ。」
麗美は、頬に空気をため、いじけてみた。
「冗談だよ!温かそうじゃん♪♪」
袋から、ネックレスも取り出す。
「栄助に似合いそうでしょ??」
「うん!俺の好みにぴったり!!!!!!ありがとな。」
ポンポンと麗美の頭を撫でてくれた。
栄助の大きな手は、温かくて、優しかったよね…。
優しかったよね…。
「俺のベッドの中を見たら、良い事があるかもな♪」
「えぇー!?何それ!」
麗美は、バカにされたような態度が気に入らないまま、ベッドの布団を捲る。
布団の中には、ピンクのリボンが結ばれた、長細い箱。
「プレゼント…。」
栄助がボソッと言う。
リボンをほどいて、箱を開けた。
中には、ハート型のネックレス。
ピンクの宝石見たいなのも、ついている。
すごくキラキラしてて、可愛かった。
「麗美はピンクが似合うから……。」
ドキッ。
"似合うから"
それは、いつも見ているから、言える言葉…。
そういえば、麗美も栄助のネックレスを選ぶ時、黒を意識してた。
栄助は 黒が似合うから……。
「付けてやるよ!」
麗美の長めの髪を少し横に流して、ネックレスを付けてくれた。
栄助は ニコッと笑って、
「やっぱり、似合うな。」
「プレゼント、少しかぶっちゃったね…。」
「じゃあ、俺にも付けて!」
麗美は 袋からネックレスを取り出し、栄助の首に付けた。
「超似合うよ♪」
こうして、はじめて栄助と過ごしたクリスマスは 終わりを告げた。