大空へ向かって
麗美は抱きついて、甘えたように栄助に言う。
「ずぅっと側に居てね???????」
「さぁな♪」
もう、あんまり怒ってない様子。
栄助が急に、海の方へ走り出す。
麗美も 着いていった。
「俺は、ずっとウザがられても、麗美の側を離れないからなぁ!」
誰も居ない海岸の、高い波の前で…。
あなたと、約束を交わしました…。
「麗美…。」
「ん??」
いつもより栄助が真剣に麗美の目を見る。
「俺が、18になったら、結婚しような…。」
突然のプロポーズ。
「うん!」
麗美の瞳に、うっすらと涙が浮かぶ。
「これ、プレゼント!」
栄助が、ずっと持っていた紙袋からピンクの可愛い花を取り出した。
「花?」
「ストロベリーフィールドって言うんだって…。可愛いだろ??」
「うん。」
「麗美…。小指出して??」
麗美は 意味が分からないまま、右手の小指を出した。
「約束だからな…。ずっと俺から、離れんなよ?」
二人で小指を絡めあい、約束した。
"ずっと側に居る"
と誓った。