大空へ向かって
―2月。
「もう少しでバレンタインだよぉ!!!」
クラスの話題は バレンタインの話で持ちきりだった。
「皆は、誰かにあげた事あんの??」
恋愛経験の少ない麗美に 皆呆れた様子。
「当たり前じゃん!!!!今時麗美位だよ…。今まであげたの、お父さんだけって…。」
「だって…。あげる人居なかったし…。」
「麗美の頭の中には、義理チョコと言うのは、無いんですかぁ??」
「好きでも無い男子に無駄な金を使いたくないだけ!!!!!」
「じゃあ、栄助にはあげるんだ??」
皆、麗美が料理下手な事、知ってるくせに!
市販のチョコで良いよね??
「もっもちろんあげるよ!!!!!」
「栄助、モテるからやきもき妬くなよ!」
確かに、栄助はモテるけど…。
彼女居るから、あんまりもらわないよね??