ボーイズロード ―second season―
「この時点で気づくことができたなら、今からでも遅くはないと思うけどね。あとは賢太くんのやる気次第でしょ」


片手で携帯をいじりながら琢が話す。多分、俺のこの発言を気まぐれだと思っているのだろう。


一応、俺も進路調査では地元の工大を第一希望として提出している。

元々成績はいい方ではなかったが、入学した時点では光陽高校のレベルでも、充分についていけるはずだった。


それなのに、去年の一年でみるみる成績は落ちていったのだ。


俺と同じく、入学時点では成績がパッとしなかったニーナからも、一年の学年末テストでは結構な差をつけられていたのだ。


さらに今年は学年で8クラスあるうち、多分一番偏差値が高いと思われる物理クラスに編入された。


学校の奴らは直接言ってこないけれど、多分みんな俺がこのクラスにいることに、少なからず疑問を抱いているに違いない。

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