ボーイズロード ―second season―
「そしたら若も誘ってみる?多分暇してるでしょ。あとで俺、メールしてみるね」

「そうだな。悪いけど頼むわ」


俺はあとで蒼にメールをしておかないと。明日は迎えに行けないと。

そうやって思った時にすぐメールをすれば良かったのに、後回しにしているから結局忘れてしまうのだ。


まあ、忘れたところで蒼からのメールで思い出すことができるんだけど。


『明日は久々に賢太くんとゆっくりできるね!楽しみ!』


どうしてため息が出てしまうんだろう。

確かに最近は吹奏楽部の定期演奏会が近いせいで、土日の部活は3時までが多い。

その後に二人で会っても長い時間ではなかった。


蒼が俺と会うことをすごく楽しみにしていて、それは付き合っているから当たり前なんだけど、最近の俺は同じように思っていない気がする。


少しの温度差は感じていた。

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