ボーイズロード ―second season―
「ところでさ、まさかとは思うけど、賢太くんってあおちゃんに対して、冷めてきているわけじゃないんだよね?」

若月の一言が刃のように胸の奥にするどく突き刺さった。


……いや。だけどそれは違うはずだ。気持ちが冷めてんなら、こんなに蒼のことなんて考えたりはしないだろ。

冷めたって表現よりも、落ち着いてきたって言う方が多分正しい。


「好きじゃないなら辛くてもはっきり言わなきゃ。中途半端なのは余計に傷つけるだけなんじゃないの?あおちゃんのためにはなんないよね」


……好きな気持ちに中途半端なんて存在すんのか?

100%じゃなきゃだめなのか?

そして、何を以って100だと言えるんだ?


まだだ。まだ別れるっていう選択肢は俺の中にはないはずだ。

< 122 / 143 >

この作品をシェア

pagetop