ボーイズロード ―second season―
店には生徒会が終わってから来るって行っていたから、いつもの感じだと四時すぎになるだろう。

だけど今日はワンコインデーの水曜日だから、忙しくて若には構ってやれないけど。


ドアベルの音に反応して声を掛けると、修香さんがいた。

彼女は本当にうちのコーヒーを気に入ってくれたんだろうか。わりと店に訪れてくれる。


カウンター席のいつもの場所に座り、図書室で借りてきたであろう『谷津田警部シリーズ』の文庫を取り出し、読み始める。


「若も今日来るって言ってましたけど、一緒じゃないんですか?」


忙しくても彼女と話すきっかけが欲しくて、注文を取る際に軽く聞いてみる。


こうして頻繁に通いに来てるのって、なんだかコーヒーだけじゃない気がするんだよね。

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