ボーイズロード ―second season―
「そうなんだ。若ちゃん生徒会室でおしゃべりしてたよ。来るんだったら待っててあげたら良かったのかな」

上品に微笑んでから、再び文庫に目を落とす。


うーん、読めない。機嫌が良いのか悪いのかすらもわからん。


ところで彼女の事もそうだけど、最近は自分の気持ちもちょっと曖昧になっている。

確かに修香さんは気になる存在ではあるけど、はっきりとした『好き』って感じではないんだよな。


この人の雰囲気がそうさせるのかな。なんだか不思議なバリアを張っているようだ。

俺が一度、粗相をしたせいもあるんだけど。もしかして、俺のこと警戒してるとか。


とにかく、行動の一つ一つが謎めいているから、それを暴いてみたい気もする。

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