ボーイズロード ―second season―

「おい若、俺ら次って体育じゃね？もうそろそろ体育館行かないとまずいよな」

「そうだった、ジャージに着替えないとならんしね。賢太くん、琢ちゃんまた明日！」


やかましい二人がドタバタと教室を出ていった瞬間に大きくため息をつくと、琢も同じタイミングでため息をついていた。


「あの二人がいなくなると、この教室って一気に静かになるよね」

「去年みたいにバカ騒ぎする奴らがいないしな」


基本的に物理男子は、俺らも含めて暗い奴らばっかりだ。

グループで群れることも少ないし、昼休みもそれぞれ仮眠をとったり携帯をいじったりと、思い思いに過ごしているようだ。


そしてたった5人しかいない女子は、昼休みになると全員他のクラスに出かけてしまう。


「確かにニーナ達はこの空気の中だと、間違いなく死ぬよね」