ボーイズロード ―second season―
読み終えた修香さんは、俺の目を見て何か合図をするように、眉毛を軽く動かしながら微笑んだ。

そして、今読んでいた本を図書室に戻し、残りの本はカウンターに持っていき貸出手続をしているようだった。


……おっと、俺もこれ借りるんだった。

彼女の後に続き貸出手続を済ませて、図書室を出た。

廊下に出ると、修香さんが俺のことを待っていてくれた。


「栄養?カフェでもやっぱり栄養って気にしてるの?」

彼女の目線は俺が借りた本に向いている。


「いや、そこまでじゃないんですけど、主婦のお客さん相手にヘルシーメニューも展開してるんで」

「へえ、いいね。そんなのもあるんだ」


ウェーブがかかった長い髪の毛を耳にかける。
あ、その仕草すごくいい。


「昼間限定なので、学生は平日だとちょっと無理なんですけど」

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