ボーイズロード ―second season―
カバンごと生徒会室に持ってきていたので、そのまま修香さんと校門まで一緒に帰ることになった。

修香さんと帰ることはよくあることだけど、付き合ったりとか好きとかそういうわけではない。

そしてそれはあっちも同じだと思う。


なんとなくだけど俺のことは弟みたいっていうか、そんな感じで接してる気がする。

今日もくだらない会話をしながら、二人で校舎の階段を降りていった。


……あっ。


階段を降りたところにいたのは、バドミントンラケットを持った石川だった。

廊下の向こう側から体育館に向かって歩いていたみたいで、俺らが階段の踊り場から折り返したときに一瞬だけ顔をこっちに向けた。


目が合って、反射的に心臓が少しだけ跳ねてしまった。

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