Deep lover...
「こんばんわー。
今日も楽しんでってねー!」
翔の声が、あたしの全身を震い出たせた。
澄んだ歌声。
魅せる表情。
その全てがあたしを震わす。
あたしはずっと、翔を見つめていた。
この小さいライブハウスの一番後ろから見た翔は
近いはずなのに何故か遠く感じて
「今までは隣に居たのに」と考えると
とても…もどかしい距離だった。
どうかお願い。
この場所から、ただ翔だけを見つめるあたしの姿に
眼差しに
どうか気付かないでいて…。