Deep lover...
「翔…もう、離して…」


「やだ。離したくない」


「…翔の顔が見たいの…」


「ダメ。俺今カッコ悪いから」


「じゃあ…あたしも可愛くないから、このままでいよっか」




あたしもきっと、涙で顔がぐちゃぐちゃになってる。




「じゃあ…美結の顔が見たい…」


「ぇ…」


そう言って身体を離す翔。

周りにはもうメンバーの姿はなかった。


あたしは急に恥ずかしくなった。




「それは俺のための涙でしょ?」




すごく近い距離で見つめられる。

少しだけ潤んだ翔の瞳と出会う。






「…翔だって泣きそうじゃん…」


「うん。マジで泣きそう」


「…ばーか…」


こつん、と、翔の胸に頭をつける。

そんなあたしの髪を、翔の手が優しく撫でてくれた。








ソファーに座って、しばらく二人、黙り込む。

だけど手は握ったまま。

それだけで伝わってくる、翔の気持ち。

















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