忘れたはずの恋
「私も周りから見ればそんな年上の奥さんなんて、ちょっとおかしいんじゃない?と思われていると思います」
吉田総括は口元に笑みを浮かべた。
「でもね、絶対にこの人を逃がしてはいけないって、初めて見た時にそう思ったんです。
自分の中にいるもう一人の自分が…。
そう言ったんですよ」
そう言うと総括はスマホを取り出し、その中に保存されている写真を私に見せた。
「え…、奥さん?」
目を丸くして総括を見ると頷いていた。
総括よりも10歳年上と聞いているけれど、そんな風には全然見えなかった。
総括と同じくらい…いや若く見える。
「見た目だけではないです。
私にとって本当に心安らげる人なんです。
どうしても行き詰まった時にアドバイスをくれたり、常にここぞ、という時にそっと助けてくれるのです。
それは年上の成せる技なのかもしれません。
…もし」
総括はゆっくりと視線を戻し、私を見つめた。
「吉永さんも不安は大きいかもしれませんがほんの少しでも藤野といて心安らぐならば、その感覚を大切に。
二人なら大丈夫。
周りが何を言おうとも、自分を強く持って、進んで行くのです」
総括は立ち上がり、相馬課長の元へ行った。
吉田総括は口元に笑みを浮かべた。
「でもね、絶対にこの人を逃がしてはいけないって、初めて見た時にそう思ったんです。
自分の中にいるもう一人の自分が…。
そう言ったんですよ」
そう言うと総括はスマホを取り出し、その中に保存されている写真を私に見せた。
「え…、奥さん?」
目を丸くして総括を見ると頷いていた。
総括よりも10歳年上と聞いているけれど、そんな風には全然見えなかった。
総括と同じくらい…いや若く見える。
「見た目だけではないです。
私にとって本当に心安らげる人なんです。
どうしても行き詰まった時にアドバイスをくれたり、常にここぞ、という時にそっと助けてくれるのです。
それは年上の成せる技なのかもしれません。
…もし」
総括はゆっくりと視線を戻し、私を見つめた。
「吉永さんも不安は大きいかもしれませんがほんの少しでも藤野といて心安らぐならば、その感覚を大切に。
二人なら大丈夫。
周りが何を言おうとも、自分を強く持って、進んで行くのです」
総括は立ち上がり、相馬課長の元へ行った。