風の子坂を駆けぬけて
心の音色
ギュッと詰め込まれた小学生でいられる6年間という時間。
長くもあり短くもある。
下級生として先生や上級生から、手厚く面倒を見てくれた時間も気づけば過ぎ、4年生にもなれば上級生の仲間入りだ。
そんなほんの少し大人になった気分で迎えるこの春、待ち遠しくもあった新しい環境が彼女達に始まる。
それはクラブ活動。
小学校生活後半期、もしかしたら狭い教室を飛び出し、授業だけではない、広い世界を知るきっかけになっていくのかもしれない。
――――――——――*゜――*゜――
「ねぇねぇー!どうする?何入るー?」
担任の先生からクラブ活動についての説明があった後の休み時間、先導を切って話題を持ちかけたのは胡桃だった。
運よく今年のクラス替えでも知優、胡桃、明日香、沙耶は同じクラスになり、休み時間は必ず4人で集まっていた。
「どーしようか、運動系か文化系」
「演劇クラブって興味あるんだよね、私!」
配られたクラブ活動紹介の冊子を見ていると、胡桃の『演劇』というワードが耳に入りどきりとする知優。
付き合いが長いだけ、彼女がどんなことが好きなのかくらいとっくに承知だ。
長くもあり短くもある。
下級生として先生や上級生から、手厚く面倒を見てくれた時間も気づけば過ぎ、4年生にもなれば上級生の仲間入りだ。
そんなほんの少し大人になった気分で迎えるこの春、待ち遠しくもあった新しい環境が彼女達に始まる。
それはクラブ活動。
小学校生活後半期、もしかしたら狭い教室を飛び出し、授業だけではない、広い世界を知るきっかけになっていくのかもしれない。
――――――——――*゜――*゜――
「ねぇねぇー!どうする?何入るー?」
担任の先生からクラブ活動についての説明があった後の休み時間、先導を切って話題を持ちかけたのは胡桃だった。
運よく今年のクラス替えでも知優、胡桃、明日香、沙耶は同じクラスになり、休み時間は必ず4人で集まっていた。
「どーしようか、運動系か文化系」
「演劇クラブって興味あるんだよね、私!」
配られたクラブ活動紹介の冊子を見ていると、胡桃の『演劇』というワードが耳に入りどきりとする知優。
付き合いが長いだけ、彼女がどんなことが好きなのかくらいとっくに承知だ。