風の子坂を駆けぬけて
図書室で発見された知優だったが、胡桃や明日香も手分けして探したものの、先生からもう遅くなるからとうるさく下校を促され、仕方なく帰ったという。

そしてあれだけの騒動を起こし、一人悩んでいた知優だ。
今までと同じように接しようと話し合ったんだとか。



自分でも触れるのを避けてきたクラブ活動でのあの出来事。



驚く知優だったが、その優しさがまた彼女の胸を痛めるのだった。






嫌われているかもしれない、そんな疑念が芽生えていたが、本当はどうだろう…。

去り際に沙耶が言い放った言葉。



「それにさ、くーちゃんとちゆーは幼馴染でしょ。一番仲良いじゃん。それはずっと変わらないんじゃない?早く仲直りしなね!交換日記も!」


その言葉にモヤモヤしていた心の霧が晴れていく気配がしていた。





ところがこの日の給食の時間のこと。

うかうかとしていられないことが彼女に待っていた。




同じ班ごとに机を合わせて食べる給食。4,5人で固められ。1~6班まである。

班は掃除やレクレーション、給食当番と、学校内で行動を共にする上でとても重要なグループだ。



















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