風の子坂を駆けぬけて

――――――——――*゜――*゜―


小学生最後の夏。


彼女達が一緒に過ごす時間はこれまでよりも長く濃いものだった。


最後、だからなのか、無意識に結束力さえも生まれているようだった。




今までは夏休みといえば、それぞれ家族旅行や祖父母の家に行くなどであまり会う機会もなかったが、今年は初めてお泊り会を明日香の家でしたり、地区の夏祭りも4人で過ごした。

久しぶりに会った沙耶はみんなより一番背が伸びていて、少しばかり痩せていた。



お泊り会の夜、この日は丁度ペルセウス座流星群の極大日だった。
遅くまでペルセウス座流星群を待ちながら起きていたが、途中で明日香が寝ちゃったこと、起こさずにいたこと、そして4人で同じ流れ星を見たあの瞬間は、それぞれの記憶に心に確かに刻まれたのだった。


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