金魚鉢には金魚がいない
 姉は疲労困憊から魔がさして電話に出なかった。それから二時間後、なんとなく嫌な予感がした姉は目を覚ました。



 「こうゆう事ってあるんだなって心底思った。
今でもあの衝動に理由なんてつけられない。ただ、気付いたら家着のまま飛び出してタクシーを捕まえてた。何度アリーに着信を鳴らしても出ない。嫌な予感が全身にまとわりつくようだった。」 

 タクシーが彼女のアパートについた時、彼女の部屋には明かりがついていた。
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