さいごの想い
あたしは親になにも言わずでていった。





病院にいくと勇人が一人廊下で声を殺して泣いていた。




「勇人?」





「る・・・い・・・・。」





あたしは勇人を強く抱きしめた。






「勇人、今は思いきっり泣いていいよ。ずっと、傍にいるから。」





2人で泣いた。






病院の静まった廊下で2人の泣き声しか聞こえなかった。






どれぐらい泣いただろうか・・・・。





勇人はだいぶ落ち着いてきたみたいだった。




だけど、やっぱりボーとしていた。





「お茶買ってくるね。」





「・・・・・・・。」




あたしは病院の自販機でお茶を買って戻った。




「はい。お茶だよ。」

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