あたしのオキテ-切なくて、でも忘れられない

そうだった、それで、翔くんの友達が、いい加減、番号交換しろよ、ってちゃかして、あたしたちは始まったんだ。


男同士の共犯者？それとも、翔くんは彼女のこと、みんなにも秘密にしてるのかな？



携帯をいじりながら、もんもんとしていたら、翔くんに電話してしまっていた。



翔くんはでなかった。日曜の夜。彼女と一緒かな？



メッセージを残した。今までならしなかったことだけど、今は、なんだろう、翔くんの言葉を間に受けて、ちょっと自信をもってしまったみたい。




翔くん、昨日は楽しかったよ、いつまた会えるかな。



あ、重いよね、そう思って消そうとしたメッセージを、間違ってそのまま送信してしまった。



まあ、いいか。これで、何か、変わるかもしれない。変わらないなら、いい加減終わりにしないといけない。



思ってもいないことを、呪文のようにして、自分に言い聞かせた。