あたしのオキテ-切なくて、でも忘れられない
わかってるんだけどね、馬鹿だね、あたし。いつからこんなになっちゃったのかな?



それだけ、そいつが好きだってことなんじゃない?そこは凄いなって思うよ



優しい顔しないでよ、ってあたしは心でつぶやいた。



そんな顔されたあとでは、一人で帰りたくなくなる




そう言ったあたしに、湊は少しびっくりしてから、あたしの手を握った。




もう片方の手で、携帯を持って、誰かに電話した。



女の人の声がかすかに漏れる。




あ、なぎさ?俺さ、大事な話があるんだ



うん、時間取らないから、一分でも話せる?



単刀直入に言うね、そのほうがお互いいいだろ?



ほかに、好きな子が出来た。今までありがとう。楽しかったです。それから



少し間を置いて、湊くんは言った。



別れてください




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