あたしのオキテ-切なくて、でも忘れられない
会社の昼休み、湊くんとあたしは、外でお弁当を食べていた。




湊くんは、こう見えて、弁当男子なのだ。



あたしも料理は人並み程度にはできるから、お互いのお弁当の中身を交換しあった。たこソーセージと、卵焼きの交換。うん、味は互角か。



もう、決めた?




湊くんが急にまじめな顔をして、あたしの目を覗き込む。




不安の色があたしにも伝わる。



あたしは携帯を取り出して、翔くんにメールした。




さようなら、今までありがとう。もう、会うことは、ありません。翔くんのこと、好きじゃなくなりました




送信ボタンを押した。湊くんの気持ちに答えたかったから、迷いはなかった。



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