あたしのオキテ-切なくて、でも忘れられない
朝がきて、湊くんと目を合わせた。少し、恥ずかしいけど、湊くんの体温が心地よい。



好きだよ



湊くんが呟いた。




あたしも、湊くんが好き



そう答えたとき、言葉に出すことが大事なんだということに気がついた。



着替えないといけないから、もう帰るね



そう言って、あたしはゆっくりと服を着た。まだどきどきしすぎて、一日一緒に過ごせるようになるには、時間が必要だもしれない。



彼のマンションを出て、上を向いた時、湊くんが手を振ってくれた。もう、いつ会えるか分からないさよならしないでいいんだね。あたしは湊くんに手を振りかえした。
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