あたしのオキテ-切なくて、でも忘れられない
家につくと、ドアノブに何かが掛かっていた。



赤い薔薇の花束だった。100本くらいありそうな。



手にとってみると、メッセージがあった。



みこへ

今まで、ごめんなさい。でも本当に、本当にちゃんと好きでした。僕も、いっぱい悩んだけど、どうしても前に進めなかった。僕が優柔不断だからです。全部、僕のせいだから、許してくれとは言わないけど、いつか、また、会えたら、楽しく話せたらいいなと想います。







勝手に流れてくる涙を拭くこともできず、あたしはただ真っ赤な薔薇を抱きしめた。





< 44 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop