目覚める度に、傷ついて
☆☆☆
ピーチーズの無料コンサートは1時間ほどで終了した。
コンサートが終わった後も体が熱を帯びていて、心臓はいつもよりも高鳴っている。
車に戻ってしばらくしてもその熱は引かなかった。
「すごい……」
コンサート帰りの渋滞にはまった車内であたしはそう呟いた。
「でしょ? やっぱりあの子たちはすごいわね。テレビにだってもうすぐ出始めるはずよ」
助手席に座っている母親が興奮気味にそう言った。
あたしは何度も頷く。
テレビの中で歌って踊っている子たちと同じくらい、実力があるんじゃないかと感じていた。
「ユメノは、まだアイドルが好きか?」
運転席の父親にそう聞かれて、あたしは大きく頷いた。
あたしの気持ちだけじゃない。
体の奥から好きだという感情が突き上げて来るのがわかった。
それはどうしようもなく、胸の奥でくすぶり続けている感情だった。
いつか自分のあのステージに立ちたい。
衣装を着て、最高のパフォーマンスで魅了したい。
そんな気持ちが今にも爆発してしまいそうだった。
「そうか、それならよかった」
父親が嬉しそうな声でそう言った。
ピーチーズの無料コンサートは1時間ほどで終了した。
コンサートが終わった後も体が熱を帯びていて、心臓はいつもよりも高鳴っている。
車に戻ってしばらくしてもその熱は引かなかった。
「すごい……」
コンサート帰りの渋滞にはまった車内であたしはそう呟いた。
「でしょ? やっぱりあの子たちはすごいわね。テレビにだってもうすぐ出始めるはずよ」
助手席に座っている母親が興奮気味にそう言った。
あたしは何度も頷く。
テレビの中で歌って踊っている子たちと同じくらい、実力があるんじゃないかと感じていた。
「ユメノは、まだアイドルが好きか?」
運転席の父親にそう聞かれて、あたしは大きく頷いた。
あたしの気持ちだけじゃない。
体の奥から好きだという感情が突き上げて来るのがわかった。
それはどうしようもなく、胸の奥でくすぶり続けている感情だった。
いつか自分のあのステージに立ちたい。
衣装を着て、最高のパフォーマンスで魅了したい。
そんな気持ちが今にも爆発してしまいそうだった。
「そうか、それならよかった」
父親が嬉しそうな声でそう言った。