目覚める度に、傷ついて
しかし、その目が笑っていない事に気が付いた。


風邪だから大丈夫。


だけどしばらく休む。


自然なようで矛盾している言葉だ。


先生はやっぱりあたしの身になにがあったのか知っているようだ。


生徒を不安にさせないために黙っているのかもしれない。


きっと、そうだ。


「そう……ですか……」


あたしは呟くようにそう言い、先生に頭を下げて教室へ戻ったのだった。
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