目覚める度に、傷ついて
「イツキは少しお人よし過ぎるんじゃないかって、不安になるよ」


「え? どういう意味?」


あたしは瞬きをして夏斗へ聞き返す。


しかし夏斗はその意味を教えてくれなかった。


あたしは面々を見回したあと、ふと不安に駆られた。


ここには穂月の姿がないのだ。


穂月はやっぱりあたしの事が嫌いなのかもしれない。


両親との関係が修復しても、無理なのかもしれない。


そう思った時だった……。


「遅れてごめん」


そっとドアが開けられたかと思うと、そんな声が聞こえてきてあたしは首を動かした。


入口に立っていたのは穂月と……ミカちゃんだった。


「イツキ、目覚めたの!?」
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