目覚める度に、傷ついて
幸い、今のあたしは奏だ。


イジメグループのメンバーだ。


へまをしない限りイジメられることはない。


イツキが戻ってこない限り、イジメのターゲットはミカちゃんだ。


イジメることは最低だ。


とても幼稚な事だ。


イジメられて自分の人生を終わりにしてしまう子だって沢山いる。


でも……自分の身を守るためだったら?


あたしは胸の前でギュッと手を握りしめた。


まるで神様にお祈りするような格好だ。


「あたしはもうイジメられたくないんだ……」


そう呟いた時ミカちゃんの苦しげな表情が脳裏に浮かんできて、あたしは涙を流したのだった。
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