目覚める度に、傷ついて
それでも、人を見た目で判断するのは良くないと思い、あたしは笑顔になった。


「き……今日もカッコいいね」


男性を褒めたことなんてないから、どう言っていいのかわからない。


だけど明さんの見た目は確かにカッコよかったので、それをそのまま口に出してみた。


「ハハッ。ありがと、奏」


少し照れたように頭をかいてそう言う明さんは、まだまだ少年っぽさがある。


「何か注文しようぜ、俺腹減った」


「そ、そうだね」


あたしはそう言い、メニューに視線を落としたのだった。
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