目覚める度に、傷ついて
どうしてあたしはこんな場所で目覚めてしまったんだろう。
昨日は6月15日だった。
あたしは学校から戻るとすぐにお風呂へ入ったんだ。
汚れた制服を両親に見せたくなかったし、イジメられているという現実から目を背けたかったのかもしれない。
だけど、お風呂に入っている時にふとお父さんが使っている剃刀が視界に入ったんだ。
あの剃刀で手首を切ってしまえば世界は変わるかもしれない。
毎日罵倒されて、暴力を受ける自分から解放されるかもしれない。
ただ、助かりたかった。
すぐにでも楽になりたかった。
その一心で、あたしは剃刀で自分の手首を切ったんだ。
そこから先の記憶がない。
いつの間に奏の部屋に来たのか全然わからない。
そもそも奏はイジメグループの1人なのだ。
家に遊びに来るような仲じゃない。
なのに、なんで……。
ふと視線を落とした先に自分の左手が見えた。
昨日確かに切った傷痕が綺麗になくなっている。
「うそ……」
昨日は6月15日だった。
あたしは学校から戻るとすぐにお風呂へ入ったんだ。
汚れた制服を両親に見せたくなかったし、イジメられているという現実から目を背けたかったのかもしれない。
だけど、お風呂に入っている時にふとお父さんが使っている剃刀が視界に入ったんだ。
あの剃刀で手首を切ってしまえば世界は変わるかもしれない。
毎日罵倒されて、暴力を受ける自分から解放されるかもしれない。
ただ、助かりたかった。
すぐにでも楽になりたかった。
その一心で、あたしは剃刀で自分の手首を切ったんだ。
そこから先の記憶がない。
いつの間に奏の部屋に来たのか全然わからない。
そもそも奏はイジメグループの1人なのだ。
家に遊びに来るような仲じゃない。
なのに、なんで……。
ふと視線を落とした先に自分の左手が見えた。
昨日確かに切った傷痕が綺麗になくなっている。
「うそ……」