目覚める度に、傷ついて
誕生日パーティーの様子らしく、男性も女性も上品に着飾っている。


写真の中央にいるのは浩志だ。


「浩志の誕生日パーティーの写真だったんだ」


あたしは小さく呟く。


それにしても、写真には何百人という人が写っていて圧巻だ。


さすがとしか言いようがない。


あたしは写真を拡大して隅々まで確認して行った。


「あ!」


途中で明さんらしき人物を発見し、思わず声を上げる。


写真の中の明さんはスーツを着ていて端の方に立っている。


髪の毛は黒くてピアスもつけていないけれど、顔は間違いなく明さんだ。


やっぱり浩志と明さんは知り合いだ。


だけど端の方で立っていると言う事は、関係は薄いのかもしれない。


こういう大きなパーティーでは浩志自身と面識がない人でも出席していそうだ。


あたしは写真が撮られた時期を確認した。


去年の夏になっている。


今年のパーティーはまだ開催されていないようだ。


一度家に帰って確認してみよう。


そう、思ったのだった。
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