目覚める度に、傷ついて
50代くらいの女性があわただしくレジの中を動き回っている。
その光景をぼんやりと見つめながら、あたしはある日の事を思い出していた。
体育の授業でマット運動をした時の事だ。
マット運動と言う事は準備室からマットを持ってくる必要がある。
あたしを含めた何人かの生徒が準備室に入った時、そのマットの上に男物のパンツが落ちていたのだ。
ブリーフというやつで、あたしは最初雑巾か何かだと勘違いした。
準備室にパンツが落ちていたと言う噂はあっという間に広がり、誰かが勝手に入り込んでスケベな事をしているのだと盛り上がった。
もしかしてあれは司たちの仕業だったんだろうか
「俺、2か月前に体育館で全裸で走ってる1年生を見たんだ」
天真の声がどこか遠くから聞こえているような感覚がした。
あたしは店員さんにお金を支払い、袋を手に持った。
「もう夜だったんだけどさ、丁度俺犬の散歩で学校の近くを通ったんだ。そしたら体育館での電気だけついてて、まさかって思ったらさ……その、まさかだった」
あたしは知らない間にゴクリと唾を飲み込んでいた。
「その1年生、パンツ忘れてた?」
あたしの言葉に天真は首を傾げた。
「ごめん、なんでもない」
すぐにそう言い、大きく呼吸をする。
その光景をぼんやりと見つめながら、あたしはある日の事を思い出していた。
体育の授業でマット運動をした時の事だ。
マット運動と言う事は準備室からマットを持ってくる必要がある。
あたしを含めた何人かの生徒が準備室に入った時、そのマットの上に男物のパンツが落ちていたのだ。
ブリーフというやつで、あたしは最初雑巾か何かだと勘違いした。
準備室にパンツが落ちていたと言う噂はあっという間に広がり、誰かが勝手に入り込んでスケベな事をしているのだと盛り上がった。
もしかしてあれは司たちの仕業だったんだろうか
「俺、2か月前に体育館で全裸で走ってる1年生を見たんだ」
天真の声がどこか遠くから聞こえているような感覚がした。
あたしは店員さんにお金を支払い、袋を手に持った。
「もう夜だったんだけどさ、丁度俺犬の散歩で学校の近くを通ったんだ。そしたら体育館での電気だけついてて、まさかって思ったらさ……その、まさかだった」
あたしは知らない間にゴクリと唾を飲み込んでいた。
「その1年生、パンツ忘れてた?」
あたしの言葉に天真は首を傾げた。
「ごめん、なんでもない」
すぐにそう言い、大きく呼吸をする。