キミの笑顔が見たいだけ。
意識がなかったあたしには、10年分の晶斗の想いは計り知れない。
でも、だからこそーー。
「あたしも……好き、だよ。あたしのために……あり、がとう」
素直な気持ちを、想いを伝えたい。
待っててくれて、ありがとう。
信じてくれて、ありがとう。
晶斗がいてくれたから、あたしはきっと目が覚めたんだと思うんだ。
絶望的だったあたしに、光をくれたキミのこと。
今でも大好きだよ。
「こんな、あたし、だけど……ずっと、そばに、いてくれる?」
これからもっと頑張るから。
だから。
キミのそばにいたい。
もう離れたくないんだよ。
涙が頬を伝って流れた。
「当たり前だろ。離れてくれって頼まれても、絶対離さねーから」
やけに冷静なその声。
次々とこぼれ落ちる涙を、指先で拭ってくれる。
「泣き虫なのは変わってねーな」
「だ、だっで……」
「泣けよ、思いっきり。そのたびに、俺が拭ってやる」
「あり、がと」