キミの笑顔が見たいだけ。
「先生……今日は病院に行く日なの。どう、しよう」
ベッドに入って布団にくるまり目を閉じる。
すると、頭痛が少し軽減された気になるから不思議。
保健室は病院と同じ匂いがするから、好きにはなれないけど。
「あら、何時からなの?少し休んで良くなったら、親御さんに迎えに来てもらう?」
「……ううん、大丈夫。良くなったら1人で行ける」
うちにはお母さんがいないから、迎えに来てもらうとなったらお父さんになる。
仕事が忙しいお父さんには迷惑をかけられない。
「行けそうになかったら日にちを変更する?私から病院に電話しようか?」
「うん。とりあえず寝るね」
「ゆっくり休みなさい」
カーテンがシャっと引かれる音を聞きながら、深い眠りに落ちていった。