愛しい人
「怒られたいの?」

その言葉にハッと顔をあげ大きく首を横に降る。

「ご、ごめんなさい。」

やっとの思いでそう言葉にするがもぅ涙は止められない。

ふと、頭に温もりを感じる。

トントントン。

まるで子供をあやすように頭をトントンと撫でられる。

「自分の口で話して。」

彼には私が悩んでる理由なんてお見通しなんだろうか。
それでも、本当の事を話して受け入れてくれるかなんてわからない。

「あ、あの私、……処女なんです。
それどころか今まで誰とも付き合ったことないし、龍人くんがどうして私と付き合ってくれたのかも分からない。7つも年上でなにも魅力ないし。なのに、Hすらちゃんと出来ないなんて。本当にごめんなさい。」

1度話し出すと止まらない。
涙で顔がぐちゃぐちゃになりながら一気に話しまくる。
それでもまだ涙は止まらない。

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