幼なじみのフキゲンなかくしごと
◆
───「兄ちゃんと話したんだね」
ドアを閉めると、すぐ2つ先の部屋の前に依吹くんが立っていた。
いつからそこに……?
「私が出てくるの待ってたの?」
「まあね」
「話……聞こえてた?」
「ううん、全然。壁、防音だし」
そっか……。そうだよね。
なんとなくホッとして息をつく。
「兄ちゃん、何て言ったの?」
「それは……」
ゆっくりと、さっきの会話を思い出してみる。
まだ、あの体温が肌に残ってる。
「これからは毎週、私と会ってくれるって」
「……」
「……? 依吹くん?」
考え込むように黙った依吹くんを見て、また新たな不安が押し寄せる。
───「兄ちゃんと話したんだね」
ドアを閉めると、すぐ2つ先の部屋の前に依吹くんが立っていた。
いつからそこに……?
「私が出てくるの待ってたの?」
「まあね」
「話……聞こえてた?」
「ううん、全然。壁、防音だし」
そっか……。そうだよね。
なんとなくホッとして息をつく。
「兄ちゃん、何て言ったの?」
「それは……」
ゆっくりと、さっきの会話を思い出してみる。
まだ、あの体温が肌に残ってる。
「これからは毎週、私と会ってくれるって」
「……」
「……? 依吹くん?」
考え込むように黙った依吹くんを見て、また新たな不安が押し寄せる。