幼なじみのフキゲンなかくしごと
ずっと一緒にいたはずのに、自信を持って答えることができない。
話さなかった期間が長すぎて、記憶さえ曖昧になってくる。
それに、瑞季くんが私を避け始めたのは、もしかしたら彼女がいて、私の存在が鬱陶しくなったとか……。
それを考えるなら、本当は今だってわからない。
美結ちゃんとはまだ付き合っていないみたいだけど、美結ちゃんが告白すればオッケイする可能性も十分すぎるくらいあるし。
実はもう付き合ってる子とか……いるかもしれない。
「美結ちゃんごめん。わかんない……」
「えっ?」
「瑞季くんは、私と話したがらないから」
「……」
微妙な間があって、美結ちゃんは「そっか」と一瞬気まずそうなカオをしたあといつもの笑顔に戻った。
ちょうどその直後にホームルームの予鈴がなる。